排ガス規制と対応技術

排ガス規制と対応技術

ディーゼルエンジンの排出ガス規制とは・・

排ガス規制(大気汚染防止法、自動車NOx PM法、各自治体独自の規制)により、ディーゼルエンジンから排出される物質は厳しく制限されています。ここでは、規制物質や日本及びアメリカ、欧州の規制の推移などを見ていきたいと思います。

規制対象となる物質

  1. PM(またはSPM) Particular Matter : 浮遊粒子状の物質で呼吸器障害(ぜんそく)などの原因になってしまう。
  2. NOx:窒素酸化物で光化学スモッグや酸性雨の原因、また呼吸器障害(肺疾患)などの原因にもなってしまう。
  3. 二酸化炭素:地球温暖化に繋がる温室効果ガス。燃費が悪いとその分二酸化炭素も排出されていく。
  4. その他(炭化水素、一酸化炭素、硫黄酸化物など)

日米欧のPM・NOx規制の推移 

日本では、1966年(昭和41年)から排気ガス規制が制定され、今日の平成28年排ガス規制まで、特にPMとNOxを減らす努力が続けられてきました。また、アメリカ、欧州もほぼ同じ時期に排ガス規制強化を行っており、現在は日米欧共に同じレベルの厳しい排ガス規制になっています。現在は、2016年に導入された平成28年規制が最新で、PMの量はポスト新長期規制(PM 0.01g/kWh)と変わらず、NOxの排出量が0.7g/kWhから約40%削減し0.4g/kWhとするという基準になっています。

ディーゼルエンジン排出ガスの課題と対策

つまり、PMとNOxを同時に減らしていかなければならないのですが、どちらも同時に減らすというところに課題があります。エンジン内の燃焼では、PMとNOxがトレードオフの関係で排出されてしまうため、どちらかを燃焼条件だけで減らすと、もう一方が増えるという現象が起きてしまいます。そこで後処理装置で排気される物質を減らしていく必要があります。

主な3つの技術を使い、排ガスを基準内へと持っていくことができます。

  1. クールドEGR(Exhaust Gas Recirculation)を使い、排出ガス中のNOxを低減する。(一方でPMが上昇傾向になる)
  2. PM をDPF(Diesel Particulate Filter)を使い、除去する。
  3. SCR (尿素SCR: Selective Catalytic Reduction)でNOx を更に除去していく。

他にも以下のような技術を使いながら、排気物質の削減を進めています。

技術 対象有害物質
 コモンレール式燃料噴射システム NOx PM CO
 ユニットインジェクター式高圧噴射システム NOx PM CO
 電子制御式高圧噴射システム NOx PM
 クールドEGR NOx
 多バルブ化 PM
 燃焼室形状適正化 PM
 インタークーラーターボ NOx PM
 酸化触媒 PM HC
 NOx還元触媒/尿素SCR還元触媒 NOx
 DPF PM

 

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