Shell E-Fluidsは、電動パワートレインを搭載する全ての乗用車及び商用車の信頼性、効率性、性能を向上します。
2020年10月15日、シェル-ロンドンは、グローバルに展開しているShell E-Fluidsのラインナップを拡張し、小型から大型まであらゆる商用車の電動(BEV)及び燃料電池(FCEV)パワートレイン向けの専用フルードを発売しました。シェルは、トラック・バスメーカーと協力し、電気自動車特有のニーズを満たすフルードを共同開発しています。
このラインナップの拡張は、2019年5月に発表した乗用車用のShell E-Fluidsを基盤にしています。商用電気自動車向けE-Fluidsも乗用車向けと同様に、E-Transmission Fluids、E-Greases、及びバッテリー冷却液に最適なE-Thermal Fluidsの3つのラインナップを用意します。ラインナップを拡大することで、乗用車から大型トラック、バスに至るまでの全ての電気自動車メーカーに対して、E-Fluids及びE-Greasesの商品提案を予定しています。
「BEVやFCEVの商用車に充填されたフルードは車両が寿命を迎えるまで最適な性能を発揮する必要があります。これが電気自動車にとって工場で最初に充填されるフルードが重要な理由です。」とシェルのグローバルコマーシャル社のエグゼクティブVP、カルロス・マウラーは述べています。「Shell E-FluidsにはGTL基油技術を使用しています。GTL基油は優れた粘度特性を有しており、車両の運転効率を向上できるためです。当社の研究所では、温度制御、酸化、銅腐食、熱伝導率という電気自動車特有の課題に対応するために、最先端のソリューションを提供することに注力してきました。」
貨物輸送や公共交通機関を含む陸運業界は、世界のCO2の8%を排出しています1。脱炭素化へ向けて、各国における政策、あるいは企業による様々な取り組みが行われています。その方法やスピードは地域、また車両のサイズや種類によって異なるため、BEVおよびFCEVそれぞれが重要な役割を担います。Shell E-Fluidsは、シェルの脱炭素化への貢献に向けた取り組みの一つです。
商用電気自動車向けShell E-Fluidsの技術的特徴
高い熱伝導率 : 他社のEV向けフルードと比較して最大9%高い熱伝導率を示し、電動モーターおよびギアボックスの冷却能力を向上させることができます5。
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シェル発表 商用電気自動車向けE-Fluids(2020年10月15日)はこちら
シェル発表 乗用電気自動車向けE-Fluids(2019年5月21日)はこちら
【注釈】
1トラック及びバスのCO2排出量 出典:IEA Tracking Transport 2019, IEA Energy Technology Perspectives 2017, IEA Future of Trucks.
2 ,DKA Oxidation Test170℃/192hrにおける100℃動粘度の上昇を比較
3 電気伝導率データ。mod.DIN53483試験の500VにおけるShell E-Fluidsと内燃機関搭載商用車向け ATFの結果を比較
4 Shell E-Fluid E6i Plus75Wと他社のEV向けフルードを比較。mod.ASTM D130 Cu-Strip試験の168hr/150℃における銅溶出量の結果に基づく
5 Shell E-Fluidsと他社EV向けフルードの熱伝導性(120℃/140℃)をASTM D7896-19に準拠した試験で比較。