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潤滑技術 - 添加剤のノウハウ

潤滑油に使われる添加剤 ~粘度指数向上剤~

粘度指数向上剤とは・・・

粘度指数向上剤とは、エチレンープロピレン共重合体(オレフィンコポリマー:OCP)や、ポリメタクリル酸エステル(PMA)などの高分子化合物で油温が高いときも粘度を維持することができます。構造としては、ポリマーは糸くずのボールのような状態で浮遊していて、油温が高くなると、この糸くず状がほどけ、周囲の基油と相互作用して、粘度を上昇させます。

粘度指数向上剤

 

粘度指数向上剤のメリット

潤滑油は温度が低いと固くなり、温度が高いと柔らかく(シャバシャバに)なります。たとえ基油(ベースオイル)の粘度指数が低くても(粘度が温度により変わりやすい状態でも)、粘度指数向上剤を入れることで、本来粘度が下がってしまう高温下においても、粘度を下げにくくする作用があります。

粘度指数向上剤のデメリット

ただし、粘度指数向上剤にもデメリットがあります。

<デメリット1>
機械の中でオイルが使われる続けることで、せん断作用によってポリマーの結合が切れてしまい、小さな分子構造に変わってしまう = 粘度指数向上剤としての働きを失ってしまう。

<デメリット2>
熱を受けてカーボン化しやすいため、かなりの高温にさらされ続けるとスラッジ固着し、機器などの故障に繋がってしまう。カーボン発生量はオイルの試験(パネルコーキング試験)でも確認することができる。

粘度指数向上剤をバランスよく配合、もしくはなるべく少ない粘度指数向上剤でもパフォーマンスを発揮できる潤滑油を選ぶことが大事な点になります。

 

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