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潤滑技術 - 産業オイル編

暖機運転を軽減する技術とは?

暖気運転を軽減する技術とは・・・

冬場に生産を開始する前に、機械を暖機するケースは多いと思います。これは潤滑油の温度が下がり、粘度が上昇する(硬くなる)ため、機械の運転が可能な粘度に調整する必要があるためです。「オイル漏れを抑制する潤滑油の技術」で高温時の粘度低下について述べましたが、実は低温時でも同じことが言えます。
潤滑油の粘度は32番、46番といった表現をしますが、これは40℃の時の動粘度を示しています。言い換えると46番の潤滑油は、種類によらず40℃の時はおよそ同じ硬さをしているということです。ただ、冬場や朝一番に機械を立ち上げる際には潤滑油の温度は室温以下であり、潤滑油の種類によって粘度(=硬さ)が異なります。

それを示したのが下記の図です。

暖機運転時の通常作動油と高粘度指数油の油温変化による動粘度の変化幅を比較している図です。

 

潤滑油の粘度は、温度の影響を強く受けます。しかし、温度に対する粘度の変化率は油圧作動油の種類によって異なります。その指標を表したものを「粘度指数」といい温度変化に対して粘度変化が小さいオイルは粘度指数が高い値を示します。つまり上図で、「傾きが小さいオイル=温度によって粘度が変わりにくいオイル」は「粘度指数が高いオイル」となります。低温時において、粘度指数の高い潤滑油は通常の潤滑油よりも、低い粘度(柔らかい状態)を保つことができ、暖機運転の短縮、もしくは暖機運転自体が必要なくなることがあります。上記の図では青い矢印が、「どれだけ暖機運転が必要か」(=どこまで温度を上げる必要があるか)を示しています。暖機運転を短縮できれば、生産効率を上げることができ、暖機運転に費やしているヒーターの電気代朝早く出勤するための人件費など、多くのコストを削減できる可能性があります。

 

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